幽かに生きてる

日常を考えています。日常エッセイ風一人コントブログです。

3は体調不良

年々気圧の変化に敏感になっている。体調が優れない気がする。

「気象病」というものらしい。ざっくりとした症状は古傷が痛むぜ的なことらしいが、今は少年マンガの山場ではないし、別に古傷は痛まない、というか古傷は無い。あとは喘息だとか頭痛だとかがあるらしいが別にそうゆうものもなさそう。なんかだるいのよね、寝不足か。とはいえ規則正しい生活を送るのはどうも無理そうなので、せめて食生活くらいは改める必要がありそうだ。もともと私は少しでも焦ると顔面と手のひらからナイアガラクラスの汗が流れてくるような人間であるから、自律神経とやらがバグっているのは知っている。これを機に見直そう、ここ何日も野菜を食していない気がする。

いやしかし、僅かな気圧の変化によって体調の異変が起こるほどの血液量が自分にあるとは驚いた。私の血液量はあっても雀の号泣ほどだと自負していた。少ないのか多いのか、よく分からない例えだが、ちょうどそのぐらいだと思っている。一筋の涙ではなく大泣き、舌切り雀以来の大号泣である。でも血の量としては少なめ。意地悪なおばあさんのようにならぬよう、生き物と自分の血は大切にしようと心掛けていたのだ。

 先日も洗面台で蜘蛛が溺れていたのを助けてやった。これで地獄に落ちても一本の糸に救われるだろうと思っていた。人生の教訓に児童文学を多用する私の場合、生き物を大切にすることは当たり前のことだ。生き物係もやったことがあるハッピーなピーポーなのだ。

そんな私がジョイフルに髭をジョリジョリと剃っていた時、背後にある100均で買った吸盤で止めるタイプの棚が落ちた。その拍子に振り返ると顔を切ってしまった。血が止まらない。洗面台に溜めた水と血が混ざり池が出来上がった。実際は僅かな量かもしれないが、水と混ざり洗面台いっぱいに見える血の池の光景はすさまじく、数日間優れない体調と相まって、嗚咽するほど気持ち悪くなった。目を閉じ頭を伏せると貧血でぐるぐると回る。耐え切れず目を開けば洗面台の煌々としたライトに血の池の赤と蛇口の銀がサイケデリックに混じり合いその景色は崩れ、私は溺れて落ちていく。

するとそこに一筋、細く光る蜘蛛の糸がするすると垂れてきた。あの時助けた蜘蛛に違いない。しかもこの状況、他人を貶めるようなヘマもない。カンタダの二の舞を演じるわけにはいかないのだ。何だよカンタダって名前。私は手を伸ばし糸をつかむと懸命にのぼっていった。しかし、想像以上に落ちていた私はのぼれどのぼれど先が見えない。次第に無意識の焦りが募っていく。額に汗がにじんできた。余裕をもって、ゆっくりで構わないと自分に言い聞かせる。しかし意識すればするほど汗が出るのが自律神経のバグのたちの悪いところで、気付けばしたたるほどの汗をかいている。こうなったらもう終わり、どうにもならない。顔面同様、手汗もひどく、ついには滑り、あっという間に奈落の底へと落ちていった。他人の心配などどうでも良かった。まずは自律神経を整えておくべきだった。

自律神経を整えたほうがいいねと私が言ったから7月6日はサラダ記念日